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AHAトレーニングセンター、AHAトレーニングサイトについて
アメリカ心臓協会とECCトレーニングについて正式に契約を結んでいる日本の団体は全部で4団体あります。
日本蘇生協議会国際トレーニングセンター(JRC−ITC)
日本小児集中治療研究会(PALSーITC)
ACLS協会(JAAーITC)
日本循環器学会(JCS−ITC)
2008.1.1現在 順不同
世界中に3500以上のトレーニング組織があることを考えると、国内の4団体というのは決して多い数ではありません。ですから日本におけるAHAのECC教育の受け入れ主体となった日本蘇生協議会を中心に、今後とも様々な形でECCトレーニング拠点が広がっていくと考えられます。
AHAトレーニングセンター
AHAトレーニングセンターは、ECCトレーニングの本拠地です。AHAと契約を結んだ公式な団体ですから、AHAの公式修了カードを発行することが出来ます。世界にはトレーニングサイトを持たないトレーニングセンターも多いようですが、日本の場合はトレーニングサイトを持つトレーニングセンターが多いようです。
またアメリカ国外のトレーニングセンターに付与される名称は設立時期により若干異なります。
International Training Center( ITC) , International Training Organization( ITO) , Training Center( TC) など様々ですが、それぞれにあまり深い意味はないようです。日本の場合も名称はばらばらの印象がありますが、それにとらわれる必要はありません。ここでは便宜上ITCという言葉を使います。
日本BLS協会国際トレーニングセンターでは、AHAの基本方針に則り、他のAHA配下のITCが発行したカードを認めています。例えば、国内であれ国外であれ他のAHA配下のITCが発行した有効期限内のBLSヘルスケアプロバイダーカードを持っていれば、日本BLS協会国際トレーニングセンターにてインストラクターコースに進むことが出来ます。
同様に、国内であれ国外であれ他のAHA配下のITCが発行した有効期限内のBLSインストラクターカードを持っていれば、日本蘇生協議会国際トレーニングセンターにてインストラクター籍を取ることが出来ます(ただし、モニターが必要な場合はありますので、別途お問い合わせ下さい)。
AHAトレーニングサイト
数多くの条件を満たすと、トレーニングセンターは配下にトレーニングサイトをつくる事が出来るようになります。設立時にそれらの条件を満たすことはもちろんですが、随時行われる査察時にも当然その条件を満たしていなければなりません。
とは言ってもそれらの条件は常識的なもののようです。査察時の各種項目は公開されていませんから以下は推測ですが。
ほんの一例として、BLSの場合、毎回20名募集のコースをコンスタントに開催しているのなら、当然人形は40体(成人20体・乳児20体)はあるべきでしょうし、バッグマスクも40個(成人20個・乳児20個)、AEDも講習に必要なだけは自己保有しているはずでしょう。貸借は限定的な条件でしか認められていませんから。
また、衛生面から見ればマネキンの人工肺も一回ごとに交換するべきでしょうね。
条件が満たされないままAHAトレーニングサイトを名乗ってコースを開催していると、査察に引っかかることになります。インストラクターの処分を始めトレーニングサイト運営者の責任が問われるのはもちろんですが、最終的には受講生に不利益が生じる可能性もありますので、サイト運営者は十分な注意を払って運営を行っています。
これら多くの(厳しい)条件を満たした運営拠点はAHAトレーニングサイトと名乗ることが出来るようになり、トレーニングセンターからテスト用紙の保管などが許可されるようになり、コース開催の柔軟性が高くなるわけです。
USAインストラクター
ところでAHAの規準(PAM)に書かれているとおり、アメリカのトレーニングセンターでインストラクターになった人にのみ、全世界で自由に講習を行うことが認められています。日本のITCでインストラクターになった人にはこういったことは認められていませんから、USAインストラクターはECCトレーニングを世界中に広める上で、大きな特権を持つ特使とも言えるとても重要な位置にいると言えます。
実は、こういう特別な資格を持ったUSAインストラクターの中には日本人もごくわずかながら存在するのです。彼ら・彼女らは本場アメリカでのトレーニングを熟知した上でそれらを日本語で詳解出来る、特使でもあり貴重な先導者でもあると言えるでしょう。国内では彼ら・彼女らを「USAインストラクターグループ」とか「USカードグループ」などと称していることもあります。
運良くUSインストラクターと話をする機会があったら、積極的に話をしてみましょう。なんと言っても、AHAはAmerican Heart Associationです。本場の雰囲気を知りたかったら、本場の人に聞くのが一番です。
日本BLS協会代表青木太郎とJo Haag女史。
Haag女史は、2006年に新設された、
AHAコアインストラクターコースの開発責任者。
2006年末、ファカルティ養成のためにAHA本部からJo Haag女史を始めとする指導責任者が日本に初めて派遣され、本邦初のファカルティトレーニングが行われた。修了後に撮影。